百五十二輪花
作詞 スペード
鈍く裂いた赤の茎に 滴る鉄
がらんどうの虚像は もう喰んでいた
こみ上げる熱いものに 逆らいもせずに
胸を千切って 焦がれても
押し付けの正を 溢れるほど
反する蜜 雫二人 混ざり合うヒトガタ
青を遺す体躯の果て そこには誰も
何処へ行ったのなんて 喉の奥
吐き出せるほど私は いい子ぶれない
忘れた白夜の終 ここは覚めた夢の中
哀を引きずり 今ひとり
押し付けた正を 想う残滓
枯れる心 首落とす椿 絡んだ五本
崩れゆくその先に 幻は無いのだと
出口はすぐそこにあった 鍵はこの手に
駆け出す足は 残っていない
貴方の孤独を 癒す代償
取り戻せない 消し去れない 刻まれた正論
秋桜 散らしてそこは 霞んでいく楽園
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