犬が鳴くあのトンネルで 君はまだ忘れぬままで
哀しみに添える花よ 白く白く咲き誇れ…
陽が暮れて歩き出す 独りきりの帰り道
風に紛れ僕を呼ぶ 君の声が耳を翳む
明かりの無い寂しさ 想い出のランプ照らし
影絵の様遊戯ばせた 笑い合う二人の姿
戻れぬ時間を刻む針が 僕を無情に寝かし付ける
犬が鳴くあのトンネルを 君とほら潜り抜けましょう
その闇を越えた先でも ずっとずっと離れない
犬が鳴くあのトンネルで 君はまだ忘れぬままで
哀しみに添える花よ 白く白く咲き誇れ…

果敢無い夢抱えて 枯れ落ちた路頭の隅
御免ねを呟いても 昏く俯き届かない
狂い逝く未練の苦しみ 怖がりな掌を只震わせ
戻れぬ時間を刻む針が 僕を無情に寝かし付ける
犬が鳴くあのトンネルを 君とほら潜り抜けたら
鮮やかな眩しさの中 きっときっと放さない…

犬が鳴くあのトンネルを 君とまた潜り抜けましょう
その闇を越えた先でも ずっとずっと離れずに
さよならは言えないけど 何時までも此処に居るから
だから頬に笑み灯し もっともっと傍に居て
君を待つあのトンネルで 幾年もの春が過ぎて
明日を巡る景色にも 白く白く咲き誇れ…
遠く遠く、風に舞え…