昔　リコーダーで奏でたメロディー
ずっと　気にもしない曲だったのに
胸を鷲づかみされたよう
込み上げる涙が　止まらない

いくつもの夢を　描き諦め
こうして大人になってきた
振り返る道程は
二度と戻せない光に溢れて

僕に出来ないことを　誰かが簡単にやってのける
僕には何でもないことで　誰かが苦しんでる
すれ違うそれぞれの人生
抱えた荷物の大きさに苦笑い


いつか　叶うと信じた愛も
ただの独りよがりでしかなかった
不思議だね　価値観のベクトル
真逆を向いてても　気付けない

誰しも自分がかわいいもので
隠れたところでズルをする
そのせいで困るのは
自分自身だと解っていながら

ありふれた風景にさえ　感謝できるようになるとしたら
一人きりでも生きていける　そう思い込めたなら
人混みに惓み始めた心
少しは自由に動かせるのだろうか


いくつもの夢を　描き諦め
こうして大人になってきた
これからの道程で
僕はどれだけ強くなれるだろう

曇り空の向こう側　見えなくたって憶えているから
どんなに辛い時が来ても　その先の空を見よう

僕に出来ないことが　誰かに笑顔をもたらしてる
僕には何でもないことで　誰かが喜んでる
素晴らしきそれぞれの人生
抱えた荷物の大きさに照れ笑い