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12月
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作詞 辻由也 |
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朱いフィラメント 街を飾って
ほんの少しでもこのひと時を
甘い夢のまんなかに浸らせた
この冷たい街を忘れさせてくれるの
あなたとの想い出もきれいな雪化粧して
遠くで見つめる日々だけが美しかった
12月がもう終わろうとしている
言い残した言葉たちがあるのに
きっとこの愛は宛てのない風で
移ろう季節とおなじく 流れていった
繋いだ手と手はかじかんでいて
からめあった指 ぎこちなくって
どこまで想いの熱は伝わるの?
見えない闇夜を手探りするみたいだった
旅立つあなたを求めて手を伸ばしても
それはきっと雪月花 触れれば散る運命かな
交わした指から すきま風ひとつ
強く握りしめた手が痛いけど
その手が辛そうでも 願い事ひとつ
祈るみたいな格好をしていたのに
思い返しても今夜の寒さが身にしみて
幸せも震えている
この指先から逃げていく 弱く弱く
凍った窓に書いた二人の夢のらくがき
溶けだしていく涙みたいな愛のしずく
12月がもう終わろうとしている
言い残した言葉たちがあるのに
きっとこの愛は宛てのない風で
移ろう季節とおなじく 流れていった
12月の灯が消えようとしている
ひとつ、ひとつ、またひとつ静かに
わたしのとなりに寒い冬が来る
移ろう季節とおなじなら
流れていった別れはいまだけ
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