空白
作詞 ぬこかすか
ある朝気付いた時に
ひとつ空白がありました
朝日も届かぬその場所です
明るくはなく暗くもない
ぽっかりと深い奥
この空白に君を取り込めたなら
どんなに甘美なことでしょう
一瞬の邂逅に全てをかけても構わない
ねえ そう思うのです
ある夜気づいた時に
ひとつ空白が増えました
月夜も知らぬその場所です
暗くはなく明るくもない
ずっしりと重い底
その空白に君を取り込めたなら
なんとも甘美なことでしょう そして
一瞬の快楽と共に君を永久(とわ)に失うでしょう
ああ それは永遠よりも長い
全てを得ることは全てを失うこと
空白も何もなく
たった一つになること
一瞬の邂逅に全てをかけても構わない
ねえ そうは思うのです そして
一瞬の快楽と共に君を永久(とわ)に失うでしょう
ああ それは永遠よりも寒く遠い
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