電車の音が近づいて 遮断機の前に立つ 風の予感を肌に覚え すっと息を吸う 少しだけ歌わせて 苦手な歌を 轟音に紛らわせ 聞こえないように 電車の姿は遠ざかり 遮断機は人を通す 多重露光の残像が 目の前に重なる 少しだけ歌わせて 苦手な歌を この景色が見たいから 聞こえないように 少しだけ