鳴咽を噛み殺して　君は震え微笑った
このままで良いなんて
私は知らない振りして
胸に残るこの痛みは
何でもない、そう言って誤魔化して

弱く脆いのは人間だから
そう言い聞かせたってもう

視えたのは声をあげ慟哭く君と
支配するもうひとりの私
目を閉じ　今頬を伝う
君に捧ぐ　別れの唄

傷を眺めて　君は微かに震えた
私は何も知らない
そう目を瞑っていた
胸に宿るこの痛みは
あいしてる　こぼれた言葉と

水と共にはじけとんで
視えていないことにして

視えたのは　独り慟哭く君と
それを嘲うもうひとりの私
目を伏せ　今君を壊す
もうひとりが紡ぐもの

鳴咽を噛み殺して　自分を押し殺して
私には微笑う君　それを見る度
安心してしまうの　いけないことでも

どうしてなの理解できないわ
口から出る嘘に答える度　君は
こらえてしまうの　どうしてそこまで

視えたのは　声をあげ慟哭く君の
あいしてる　その言葉だけ
今だけよって涙を流す
もうひとりは消えていく