見えないものを
探しつづけた昨日

このままじゃ何も
見えないって悟った今日

胸を張れる事は特に無くて
心の中もくまなく探した

此処には何もない
此処にも何もない
切符を握りしめた

風が吹き抜けるホーム
この風は追い風か向かい風か

夕焼け背に座るベンチ
僕は今から列車に乗り込む

真っ直ぐ伸びるレールの向こうには
ただただ風が吹いている


降りられる駅は沢山あった
乗換駅も雑踏溢れる都会の駅も

でも降りる気は起きなかった
ずっと遠くまで揺られていたい

此処でもない
此処でもない

瞼を固く閉じた

風が吹き抜ける様に
列車が海岸線を抜けてゆく

あの夕焼けは何故美しいの？
僕の頬に雫が落ちてゆく


此処でもない
此処でもない
何処でもない
夢の中


風が吹き抜けるホーム
この風は追い風か向かい風か

夕焼け背に座るベンチ
僕は列車に乗り込んだ

真っ直ぐ伸びるレールの向こうには
ただただ風が吹いている

ただただ風が吹いている