ボク
作詞 浜崎。
「はぁ。」だなんてわざとらしく
口で言いながら溜め息ついてみた。
なんだか黒いモヤモヤが
僕の身体にしがみついて離れないんだ。
僕って一体どんな奴だっけ?
たくさん考えてみたのに
ちっとも答えが見つからない。
少し疲れてるみたいだから
右手にある不安と左手にある痛みを
今はそっと机の上に置いておこう。
ホコリの被った鏡を覗き込んでみたら
への字を描く僕の口元。
こんな顔を君に見せていたのかな?
そんなことを考えてたら
さらに曲がってしまったんだ。
いつの日か君に言われた台詞。
元気がないときは指でキュッと
口角を持ち上げてみるんだってやつ。
半信半疑でやってみた。
そしたら不思議と笑える気がして
眉間のしわを撫でてみて
ついでに下がった眉尻も撫でてみて
君が好きだという笑顔の出来上がり。
あぁ、なんだ簡単なことだった。
僕が勝手にひねくれていただけで
素直な心を持てば、ほら
世界はこんなにも澄み渡ってる。
モーツァルトのように
いつだってあははと笑おう。
街中で見つけた小さな雑貨屋さん
色とりどりのハートで溢れてた。
僕の胸にあるのはどんな色かな?
そんなことを悩んでたら
どこかが軋む音聞こえた気がした。
赤と青で紫になるんだよって
得意げに笑った君の横顔思い出す。
その無邪気さに柔らかな風が流れ
幼き日々の匂いがした。
そんな風に混ざり合えたら
僕が君の好きな色じゃなくても
君と合わさって綺麗な色を作れるね。
あぁ、なんだ簡単なことだった。
僕と君が違うのは当たり前で
だからこそ、ほら
世界はこんなにも華やいでる。
モーツァルトのように
いつだってあははと笑おう。
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