nostalgic wind
作詞 maou
帰る場所へ吹く風に押されて
子供たちは走り出す
流れ行く雲に手を振る烏
遠い空へ消えた 旅の唄
下ばかり見ていたら 知らない場所まで辿り着いた
誰かに見つけて欲しくて わたしはただ泣いた
手を伸ばしたけれど 握り返したのは冷たい風
紅い空は奇麗なのに 一人で見ると悲しかった
荷物のない鞄に 水を溜めていく空
重くなった背中を降ろす場所は きっとここじゃない
懐郷の風が頬をかすめて
わたしの涙を浚う
そこにあなたがいるような気がして
思わず追いかけた夕間暮れ
戻れない日々は 小さな箱の中
迷っては開けて そしてまた迷う
手を振る人に誓った 約束の日は未だ
太陽と月が廻る度 近づいていく 遠い日々
帰る場所へ吹く風に逆らい
わたしは今歩きだす
始まりの傍に終わりがある
だからその日を探そう
暁に染まったこの目が見たのは
風に聞いた道標
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