あの坂をのぼって
作詞 長原 幸雄
各駅停車の駅に降り立ち
住宅街へ続く道
帰途へ勤しむ 人の流れを
目で追いながら
明るさが残る 夕暮れの街
ひとつ背伸びをしたならば
そこに始まる 恋の予感と
独り気付いて…
過去に何があったかなんて
出逢うまでは知らなかった
あの坂をのぼれば逢える
ただそれだけをひたすらに
願っていた夢も 儚く消え去り
あの時の笑顔は今も
あるのでしょうか 消えないで
今宵もそれだけを 気に掛けています
煌めく想いは 時の流れに
掻き乱されて 今もなお
記憶にはない あの日の出逢い
想い出せれば
今より上手に演じるコトが
出来るかもネ…と呟いた
冒した罪の 数だけきっと
涙、溢れる
一筋縄 誰が決めたの?
好きなものに変わりはない
心には いくつもの顔
垣間見せては消えてゆく
自分を責めるしか 考えられない
悔しさと悲しみの中
決して過去には戻れない
独り言い聞かせる 何度も心に
街を歩く 恋人たちに
ふたりの影 重ねてみる
お互いの心の中に
《存在》として在るコトが
幸せの答えとなり得るはずだよ
もう一度赦されるなら
のぼってみたい あの坂を
ただひとつの奇跡 願わくば胸に…
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