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口にはしないけど。
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作詞 望月渚 |
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ごめん。
でも、そう言えないのはきっと、そのほうが正しいからなんだ。
君は聞いてくれと頼んできたんだ。
ボクに謝りながらも。
勿論ボクは二つ返事。
普段冗談を言い合うような、
くだらない話をし合うような、
そんな君が、頼んできたんだ。
君の話はとても現実味が無くて
あまりにも唐突過ぎて。
ボクを動揺させた。
でも、そんな事で冗談を言うような君ではないでしょ?
だから、そんなに落ち込んでいるんでしょ?
これはボクの推測だけど、
きっと君は自分を責めていたんじゃないかな。
そう、思って。
大丈夫、
君のせいではないんだよ。
そう言うのは簡単だけど。
けど、そう言えなかったのは、
本当にそうだと、
本当に君は関係ないのだと、
そう、確信なんてありはしなかったから。
大丈夫だよ。
その言葉に続くモノをボクは持ち合わせてはいなかったから。
下手な慰めの言葉をかけるのはあまりにも簡単で。
でも、そんなの誰も望んではいない事だけはわかるから。
だからボクは『大丈夫』の変わりに、
『考えろ』そういったんだ。
大切なのは誰かに許される事ではなく、
自分で考えて、それでも前に進む事だと思うから。
逃げる勇気よりも、向き合う勇気を。
忘れる事よりも、刻む事を。
そんな事を大切にして欲しいと思ったから。
何も知らないボクが君に
『大丈夫』
そういうのはあまりにも無責任だから。
だからごめん。
『大丈夫』
そう言えないのは、きっとその方が正しいからなんだ。
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