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おとなになる 夜に。
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作詞 polca cat. |
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高いとこにあるものも
ひとりで取れるようになった
電車やバスにも
ひとりで乗れるようになった
もうすぐ 一人前
もうすぐ 大人の仲間入り
お母さんより
背が高くなった
お姉ちゃんより
髪が長くなった
もうすぐ 一人前
もうすぐ 大人の女の人
十代 最後の日
お母さんに聞かれた
「ほしいものは何?」
いちばん苦手な 質問
答えが ありすぎるから
でも 今日は違った
思いつかなかった
だって 背も高くなった
携帯電話も持ってる
お金もある。
何がほしいんだろう?
何が必要なんだろう?
分からなくって
「うーん」と言ったら
これからは何でも 自分で手に入れられるのかも
っと 思った
だから
「何も要らない」って言った
そうして ハタチになった
お金を稼げるようになった
ひとりで暮らすようになった
洗濯もご飯も
ひとりで出来るようになった
友達もたくさんできた
男の人もできた
化粧がうまくなった
高い靴を履くようになった
でも 何でも 手には入らなかった
いつも 何かが 足りない
何かが 満たされない
そして
財布の中のものじゃ 手に入らないものもあるって 知った
だから
手の中にあるものを 大切にしたいと思った
こうして 私は 大人になった
そして いつか 私も
「何がほしい?」って
自分の子供に 聞くんだろう
ハタチになる 夜に。
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