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ひかり
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作詞 KIMINOUTA |
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羽根の生えた少女がいた
少女の羽根は黒く染まっていた
暗闇の中、一つになる少女を見て
人々はそいつを「悪魔」と呼んだ
少女は人殺しをした
すごく居心地が良いと言っていた
けど人集りが去った後、涙を流す少女を見て
少年はそいつを「天使」と呼んだ
少年と少女が出会った
少年が少女に笑いかけると
少女は目を背けて、恐いと震えていた
世界はそれを「人型」と呼んだ
世界が戦いに包まれた
空が闇に包まれて
周りは朱に染め上げられていた
人々は少女を戦場に出した
少女は嫌だとは言わなかった
涙も浮かべず少女は少し距離を置く少年を見た
少年は泣いていた
少年が泣いている理由なんて
少女には解らなかったが
少女は人々の壁の向こうにいるはずの
少年に静かに手を振った
少年はいなかったのに
少女はまた人殺しをした
黒き羽根を踊らせるように
血を浴びてニコリと笑った
こうでもしないと、生きられないの
「悪魔」そんな容易いものじゃない
人と関わりも持たないで生きてきたせいかな
感情がね、欠けてるみたい
やっと出来た大事なものも
失っちゃったみたい
そのせいかな
水が、涙が止まない
散るように消えていく羽根
まるでその色は白
雪の様に、光の様に
街を覆った
戦いが終わった頃
少年は独り街を彷徨っていた
手を振る少女の面影を想った
大事なもの、
きっと俺は卑怯者で
失ってから悔やんでる
「生まれ変わったら、何になりたい」
少年は訊いた
いつかの記憶が蘇る
もう誰も
少女に光を当ててあげる事が出来ない
おかしいなと思った
季節はずれの雪
それが涙に交じって流れた
「あたしは、ひかりになりたい」
少年は少女を抱きしめた
すぐに壊れて消えた
それは「人間」なのだと
少女はひかりと一つになった
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