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真紅の華
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作詞 魅稀 |
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守りたいモノがあった。
何に変えても、守り抜きたいモノがあった。
ただ、夢中で夢を追うほどに
それの存在は薄れていった。
あまりに微細な変化に、気付くことすら出来ずに。
あれほど大切にしていたモノは、
儚く消え去った。
仕方ない、どこかでそう言っている。
間に合うかもよ、どこかでそう言っている。
広げた翼 上昇気流、乗って飛んでいけると思ってた。
その後の雨など考えもせずに。
一つ揺れた真紅の華に化けたのは・・・・。
限りなく透明な雨音。
ひとつ、またひとつ。
落ちる雨粒と同じに堕ちる姿。
叶えられたはずの夢が、酷く霞んで味気なく思える。
そんなのただの身勝手だって、分かってる。
広げた翼 風を受けて、もう前には進めないのでしょうか。
向かい風は予想していなかった。
一つ可憐な真紅の華が、それでもなお咲いていた。
大丈夫だよ
声がした。
もう分かっているでしょう?
静かに響いた、深い声が教えてくれた。
広げた翼 上昇気流、乗って飛んでいけると思ってた。
その後の雨など考えもせずに。
一つ揺れた真紅の華に化けたのは、一度無くしたヒカリでした。
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