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それだけ
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作詞 ユサマチ |
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僕が家に帰ったら 君との会話が始まる
「ただいま」「おかえり」なんて 他愛無いやりとりを皮切りに
それが当たり前だった 呼吸するのと同じくらい
でもどこで間違ったのか さよならをする日が来た
壁に掛けたコルクボードに 無造作に貼られた写真はどれも
幸せそうなあの頃の二人 今一枚ずつ剥がしてゆくよ
「ありがとう、またね」って言う ただそれだけのことなのに
言葉にしたくなかった 君と離れるのが辛いから
沢山時が過ぎて 伝え合う手段も増えたけど
直接言葉にする それが大切なことと分かってたのに
僕が家に帰ってももう 君はどこにもいなくて
「ただいま」その声だけが 乾いた部屋に響いた
壁に掛けたコルクボードの 跡がくっきりと白く残った
長い間この部屋で二人 過ごしたことを証明するように
「さよなら、またね」って言う ただそれだけのことなのに
あの時どうして涙が 止めどなく溢れてきたんだろう
答えは分かってたよ だけど目を背け続けていた
あなたのそういうところが 本当に嫌いだったって言われたくなくて
また僕は卑怯になってた
もう取り返しの付かないことも分かってた
「ありがとう、またね」って言う またの機会なんてきっとなくて
もう二度と君の顔を 見ることもなく生きてゆくのだろう
転んで傷が出来ても カサブタになり治ってくように
たまに少し痛むくらいで 忘れて薄れるだろう思い出も
たったそれだけのことなんだろう
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