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ニセモノマイヒメ
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作詞 MAGURO |
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真っ白な壁と格子状の青
涸れた花の香(か)が影に嗤う
体温のない溜め息攫う海風
喉で途切れた声の続きは筆跡に設える
私を捨てて、おねがい
シナノ木は根腐れてバイバイ
私ね、あなたの幸せのために死ねる
私の死があなたの幸せだって知ってる
上手に騙してくれなかった
「あなたを憎めたらよかったのかな」
たった一つの後悔が便箋に落ちた
宛名に穴をあけた
真っ赤な光とノイズ騒ぐ藍
揺れた花の艶(えん)は甚く脆い
湿度のない動悸占める無重力
瞼で拒んだ今の続きを記憶が編んでいく
私を忘れて、どうか
金平糖によく似た恋だった
私はあなたの幸せのために死にたい
私の死があなたの幸せだとわかった
あなたを愛したこと、ごめんね
「あなたは私を憎むべきなの」
きっと二人の重い罪がインクに零れた
宛名がこわれていく
私と出会ったことがあなたの一番の不幸だと悟った
揺り籠から抱きしめて、涙がやまない
「こんな儘を赦さないで」
私ね、あなたの幸せのために死ねる
私の死があなたの幸せだって知ってる
上手に騙してくれなかった
「あなたを憎めたらよかったのかな」
私はあなたの幸せのために死にたい
私の死があなたの幸せだとわかった
あなたを愛したこと、ごめんね
「私たち互いを憎むべきなの?」
きっと二人の想い、罪が言葉をちぎった
「愛してる」がバラけていく
もう見えなくなった
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