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地獄の底
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作詞 あかさてな |
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此れから語るのは現代
そう遠くはない過去の話し
或る処に一人の中年女性が居た
体格は痩身小柄で顔付きは平凡
一度の離婚歴があり二人の男児持ち
パートタイムで働くシングルマザー
彼女は其の見た目とは裏腹に
とても嫉妬深く強欲で傲慢で見栄っ張り
それ故に同性からは嫌われやすく
仕事では有能でも良好な人間関係を築けず
どんな職場でも長続きせず職を転々とし
そんな自分に自己憐憫に浸り常に悲劇のヒロイン気取り
だからこそか余計に年を追う毎に
関りの有る人々からも嫌われ
自分の息子達からも毛嫌いされ
益々自己憐憫の泥沼にはまり込み
今では身体を壊して独り家に籠り
ただただ無益に時間を過ごすばかり
正しく地獄の底に囚われて
因果応報とばかりに
此れ迄の人生に於いての付けを
一気に清算する羽目となり
果たして今や身動き一つ儘ならぬ
憐れな老女と成りしこの女性には
安寧は訪れるであろうか
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