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拝啓、蜃気楼様
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作詞 夏為 |
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また夏か
ため息をついた僕と
隣で欠伸をする猫の声
「何かいいことでもないか」と
蜃気楼に語りかける
そんなどこか裾が短い夏
今日もやることが無いし
なくなく課題と睨めっこして負ける
「僕の友達は課題かよ」って
氷菓子を口にし呟いていた
拝啓、蜃気楼様
僕と何して遊んでくれますか
また僕に理想の夏を見せて偽るの?
そんな愚問を遠くの
夏の歪みに問いかけてみたんだ
何言ってんだって
今の僕にはわかんないな
いつかわかる夏が廻ってくるのかな
そんな言葉を夢達に託して
微睡み始めていく
僕の心証世界はまるで蜃気楼だ
拝啓、蜃気楼様
この夏は幻ですか?
そんな質問を夢の歪みに
投げかけてみる
何言ってんだって
やっぱわかんないな
気付けばそこはいつもの窓際
猫の欠伸が空に咲く
僕の影で幻が嗤った
遠い夏の蜃気楼みたいにさ
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