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濡れ縁
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作詞 野馬知明 |
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あなたは嘆くでしょうか
兄の形見捨てたこと
黒い袷(あわせ)の衿(えり)を正して
兄を偲(しの)んだ濡れ縁
憂う喪服に涙滲んでやつれています
陽溜まりの濡れ縁に線香の香しめやかに
黒いおくみに纏わり付いて
揺らいでいます
あなたの溜め息
あなたの呟き
襖(ふすま)の影で忍び聴いては
いけないですか
あなたは惑うでしょうか
長い手紙書いたこと
久留米絣の膝枕して
兄と語った濡れ縁
白い万年青(おもと)に秘めた思いが
絡んでいます
陽溜まりの濡れ縁で恋文読む昼下がり
白い袂(たもと)に薄日が差して
揺らいでいます
あなたの微笑み
あなたの眼差し
眩しいけれど見つめていては
いけないですか
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