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サクラサク
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作詞 朔neko. |
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[口上]
寄ってらっしゃい 見てらっしゃい
お江戸初期の大奥は
鬼も食わぬ 奇々怪々
三代将軍 家光公
大奥 牛耳(ぎゅうじ)る 春日局
それを許さぬお江与の方と
ここは現(うつつ)の蛇の道か
一度入れば抜け出せない
女の嫉妬は まさに鬼
鬼も食わぬ 奇々怪々
女の嫉妬は 奇々怪々
サクラサク 真中(まなか)の祭り
よいさよいさと目隠しで踊り
サクラサク 笑かして候(そうろう)
笑顔の裏にあるのは嫉妬顔
どう地位を突き落とすか
どうやってと策を練るか
花園と呼ばれた鬼の棲家(すみか)
政(まつりごと)か 正義を掲げ
どちらも引かぬ 我が子のためと
白いサクラが桃色に染まる
誰かの血が今日も流れたのか
サクラサク 茶飲み 菓子食べ
十二段ある お雛様の首
サクラサク 目を逸(そ)らしたら
取られた首に お江与の方の怒り
やったのは春日局
容赦ない疑いかけられ
花園と呼ばれた鬼の棲家(すみか)
政(まつりごと)に 口を挟んで
母も乳母さえ 我が子のためと
白いサクラが桃色に染まる
誰かの血が今日も流れたのか
政(まつりごと)か 正義を掲げ
どちらも引かぬ 我が子のためと
白いサクラが桃色に染まる
誰かの血が今日も流れたのか
[落とし噺]
大奥築いた春日局
嫉妬か病かお江与の方の
死に目に伺う 我がの勝利
掴んだ栄光 握ったままで
桜散りゆく 季節の真中(まなか)
死にゆく局の最後に見たもの
とうに世にいないお江与の方
歳を憂いた春日局
「あなたのお子を取る気はない」と
頭を床に着け 謝るは
我に続けと 死にゆく局
桜咲く空 裁かれし中で
お江与に続けと 春日局
これは大奥の一章となりて
御後(おあと)が宜(よろ)しいようで
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