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傘有り雨濡れ阿呆坊主
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作詞 Ibu |
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傘を持った坊主が、雨を受けた
醜く、見にくいその姿を
私は見ていた
その小僧の事を
俺は勝手に呼んだんだ
「おい、雨濡れ阿呆坊主」
傘を持っていたのに
彼は叫んでいた
この世の絶望も
希望も望んだもの全てを
黒い雨に濡れながら
嗚呼、どうして君はそんな姿になったの
当たりたくもないそんな雨に
濡れていく様が怖くって
「誰かあいつを止めてくれ」
そう云っても意味が無いんだって
気付いたそしたら
山ができてた
どうかどうか阿呆坊主の彼に
傘という救済を
そう願って、しゃがんで
その街を見た
どうせなら白い雨が良かったな
普通の雨を望まず
嗚呼、どうして君は雨よりも泣いているの
目立つ事の無い涙の欠片は
誰よりも目立ってて
「誰かあいつを慰めてくれ」
そう云っても意味が無いんだって
気付いたら山が
塵になり消えた
人が名付けたんだ
人間様が名付けたんだ
愚か者が名付けたんだ
その雨という現象を
嗚呼、最期まで彼は生きたかってた
涙も枯れ果て砂漠になり
阿呆坊主なりに朽ちってった
「誰かあいつを助けてくれ」
そう云っても意味が無いんだって
その山は
どんな山だったんだ
寂しさを抱えながら
阿呆なりの叫び声
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