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インク
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作詞 よとんけ |
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間違い探しだらけの嘘を 活字に起こしてみれば
数の足りないダイスみたいだ
「愛してる」だらけのテレビドラマを 活字に起こしてみれば
振り切ったスピードメーターみたいだ
ぎりぎりの線の中で 滲み始めたインクは
涙と濡れ合って アナログに消えた
湿ったままの自分の想いを 活字に書き残してみれば
スケープゴートみたいだ
天使だらけのホラー映画を 悪魔の立場で眺めてみれば
ピースの足りないパズルみたいだ
どしゃぶりの祈りの中で 濡れ始めたインクは
しずくと濡れ合って デジタルに変わった
どうしようない情熱と 分かり合えっこない愛情を
インクの中に混ぜ込んで このどしゃぶりの中にぶちまければ
色が鮮やかに変わるとでも想ったろうか
どうしようもない束縛と 見せかけで固めた自由を
インクの中に混ぜ込んで このどしゃぶりの中にぶちまければ
雨音が慟哭に代わるとでも想ったろうか
色を持たないカーテンが ブラックと混じり合いながら
(インクが滲むように インクが滲むように)
何もなかったかのように 雨音だけが残った
(何もなかったように 何もなかったように)
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