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episode.『09月02日(日)』
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作詞 「S」 |
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誰かを好きになった時、人は皆、告白しろと言う。
けれど私は、何もできずに逃げ道を辿る。
勇気や覚悟の話じゃない。
ただその人に、迷惑が掛かること、傷つけてしまうことが嫌なのだ。
成功しても、幸せにできるとは限らない。
傷つくくらいなら、しない方がいい。
一人はもう、慣れっこだ――。
※
友達が欲しいと思ったことはない。
けれど気づけば、何もしていないのに周りには自然と人がいる。
望んだわけじゃない。見捨てることは容易い。
築かれたのは、上辺だけの関係。簡単に断ち切れる薄いもの。
それでも一緒にいるのは、悪くはないと思っているから。
※
ただの偽物の関係。
そこには寂しさしか存在しない。
あなたも私を理解してはくれないのだと、一人孤独を噛み締める。
そんな毎日が続けば、否が応でも自覚する。
私の心は満たされない。求めるものはどこにもない。
私はいつだって、一人なのだと――。
※
私は『心友』が欲しかった。
親しいのではなく、腹の底を割って話せる、そんな関係が。
周りに誰かがいたとしても、心の中はいつも一人。
固く閉ざした扉。開こうにも、鍵がどこにあるのかも忘れてしまった。
誰も入れない世界。叶わぬ願い。
ありもしないものに、手を伸ばし続ける私は愚か者だった。
※
無いものを求め、届かないのに手を伸ばし、過去に背を向け、理想ばかりを描いて、現実を見る度、涙が零れそうになる。
否定するわけじゃない。妥協するわけじゃない。
ただ一人、孤独な心に闇を抱え、癒しを求めて旅をする。
誰もいない世界を、彷徨っている。
私はいつも一人だ――。
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