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シンビジウム
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作詞 brother sisters |
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さよならだとか、ごめんねだとか
最後までありふれたあなたの言葉
情熱だとか、駆け引きだとか
恋らしい恋なんてひとつもいらない
飾らないあなたが見せた表情は
どこか綺麗だった
どこかの誰かのための溜息をあなたがするたびに
わたしが密かに心のなかで記していた手帳の文字が
インクを減らす代わりに涙を流してしまう そんなことも
当然わたしの心のなかのことだからあなたは知らないの
できれば痛みや苦痛は味わいたくなくて
そっと傷口を隠したまま笑っていたいの
謎めいたままが恋愛ならば
全部を知ってしまったらどうなるの?
雪の降る街にひっそりと咲く
あなたを摘んだ手は凍えたままで
ぬくもりを渡せそうにはないと
時間が気づかせた
いくら抱きしめようとも腕に眠る不安は氷のようで
春になれば溶けると言うならそれはきっと別れの兆し
あなたが散るときわたしの思いも地に還ることでしょう
そしてもう二度と同じ場所であなたは咲かないのでしょう
口のきき方さえもどこかよそよそしくて
ぽつりぽつりと花びらのように言葉を落とした
さよならだとか、ごめんねだとか
最後までありふれたあなたの言葉
情熱だとか、駆け引きだとか
恋らしい恋なんてひとつもいらない
飾らないあなたが見せた表情は
どこか綺麗だった
夜を彩る白い花も 月のような黄色い蕾も
か弱いわたしを気遣ったあなたからの慰め
ありがとうなんて聞きたくなかった
いっそ一思いに泣かせてほしい
さよならと言って、ごめんねと言って
最後にはありがとうと優しく言った
あなたが出ていった部屋には
冬とふたりぼっち
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