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優しき王子
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作詞 明煌羅 |
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昔 ムカシの お話しです
東の 小さな 王国に
心優しく 聡明な
一人の 王子様が いました
王子様は まだ5つ 父王様の 一人娘
次の王位を 継ぐために
男として 育てられた
短く切った 深紅の髪 同色(ソロイ)の真紅の
瞳には
民を愛する その想いと 強さを
秘めている
優しき花 凛々しく咲く 小さな手で
明日を指し
民は次第に 惹かれていく
嗚呼 この幼い 王の器に
時は巡って 早3年
王子様が 8つの時に
父王様が 隣国の
王に 攻められて 殺された
命からがら 逃げ延びた 王子様以外は
死に絶え
あの幸せだった 日々は
焔に散って 消えていった
焼けた王国を 前にして
王子様は 涙をこぼす
嘆き 怒る 彼女は 一人
剣を手に 立ち上がる
強き花 激しく舞う 滲む未来も
命も 捨て
傷つく事など 恐れない
嗚呼 その身に 今 銃口が向く
捕らえられた 王子様
懲役期間は 約10年
しかし 冷たい 石の牢で
彼女は 凛々しく 成長した
18歳の 誕生日に 処刑が決まった
王子様
伸ばしてきた 深紅の髪を
再び 短く切った
(・・・さよなら・・・)
優しき花 儚く散る 微笑みを
絶やさずに
後の人々は こう語る
嗚呼 彼女は まさに
皆の星
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