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自称癖
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作詞 nino |
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季節の終わりを告げる風が
国道の並木を揺らす
知らぬ間に通り過ぎた風景を
嘲笑うような木々が鳴く
追憶を敷き詰めた小さな部屋
カーテンの向こう見えるのは
期待でも希望でもなくて
雲に隠れそうな太陽
精一杯に生きたあの頃が
「前を向け」と怒鳴りつけるんだよ
聞こえないように耳を塞いで
静寂に身を委ねた
僕は人間不信者です
僕は偽善幸福者です
愛されることなんて望んでない
でも嫌われるのは怖くて仕方ない
僕は自分不信者です
僕はただの傍観者です
上手く生きることなんてできやしない
でも死にたくもないのです
もしこの世に醜いものがなかったら
汚いものがなかったら
僕らは美しいものにさえ気付かず
通り過ぎるらしいんだ
それなのに美しさだけを求め
醜さから目を逸らして
生きてゆくのが僕らだとしたら
優しさなどもういらないね
失望と哀と絶望と
与えられた価値と罪状と
忘れることがもしできたなら
僕は僕でいれるかな
誰を信じて救われた
誰に祈って逃げ出せた
満たされぬ幻想を抱えていた
ただ自分が許せないだけなのに
愛を嫌って遠ざけて
愛が欲しいと泣いていた
心さえも矛盾にまみれたまま
言い訳だけが増えてゆく
声なき声の方へ
想なき蒼の方へ
孤独を切り刻んだら
跡には何が残る?
僕は人間不信者です
僕は偽善幸福者です
愛されることなんて望んでない
でも嫌われるのは怖くて仕方ない
僕は自分不信者です
僕はただの傍観者です
上手く笑うことなんてできやしない
でも泣きたくもないのです
愛に縋って泣きついて
愛を手放し泣いていた
その全てが僕の一部だとしたら
声なき声の方へ
想なき蒼の方へ
孤独を切り刻んだら
跡には何が残る?
声なき声の方へ
望なき傍の方へ
名前を呼びあえたら
跡には僕が残る
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