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裏切りと別れ
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作詞 かにころ |
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何気なく始めたチャットアプリ
何気なく始めた貴女との会話
大学の合格を目指して勉強の合間に
私と話を始めた貴女
限られた時間の中でお互いを知り合い、次第に電話で話すようになり、話す時間もだんだん長くなりました。
「勉強しないとだめでしょう?」
「貴方と話していたいから」
受験勉強の邪魔をしてはいけない頬がゆるみ
「じゃああと少しだけね」と会話を重ねる。
貴女との時間は私にとって、とても大切な時間になり、しばらくして貴女から言われた「好き」という言葉を拒めるわけもなく、会ったこともない貴女と恋に落ちました。
ほんとに貴女は真剣に好意をもってくれていたのか。嫌われたくない。そんな感情から私は貴女に嘘をついてしまいました。
名前、年齢、学歴、妻子がいること。
許されない関係なのはわかってる。
ただ貴女の喜ぶ声が聞きたくて、悲しむ声を聞きたくなくて。一年を過ぎた時に、何よりも貴女の悲しむ声を聞いてしまう事になることも知らずに。
一緒に桜を見に行った帰りに「また来年も見に行こうね」と笑顔で話していた。
ご飯を食べて「ここの店おいしい!」と喜んでくれた。
一時間後、妻からの何気ない連絡で全てを話す事になった。
真顔で涙をただただ流す貴女。
一番みたくない表情。妻も貴女も裏切っていることはわかってたつもりなのに、バカな自分を取り繕うように重ねる嘘。
辻褄が合わない、凄い速さで貴女の気持ちが冷めるものを目の当たりにして、なにを言えばいいのかわからなくなった。
貴女との会話の履歴、写真も消され、今後の連絡も全て拒否。貴女との時間は終わりました。
なぜ、それ以上をしないのか。
私でよかったね。と乾いた笑いで別れた貴女の表情は私に興味がないような素振りでしたが、内心はどう考えてたのか今でも気になる。
貴女を傷つけた事を本当に辛く思っています。
妻がいるのに、心の支えを求める私の弱さが皆を、私を壊す結果になってしまった。
こんなこといけないけど、大好きでした。今まで本当にありがとう。
傷付いた貴女を笑顔にしたいけど、その役目を私が担えないのが辛い。
貴女の幸せを祈っています。
償いの日々を進む私の言葉は軽く聞こえてしまいますが。
本当の気持ちをここに記しました。
今まで本当にありがとう。もう会うことはない貴女へ
「さようなら」
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