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花弁の夢
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作詞 ゆー |
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あなたが起きる昼の間は
私は白い月になろう
あなたの暮らす桜の谷に
そよぐ風にはなれはしない
あなたが伏せたその瞳では
見付けられない白い月よ
あなたの流す涙の船に
深い思い残らぬように
今宵も夢にお邪魔しよう
気付かぬように
いつものように
二人歩いた桜の下で
ひらひら落ちる花弁の隙間
赤い小さな唇が
「さようなら」と
動く気がした
あなたが眠る夜の闇には
紛れて夢に忍び込もう
二人暮らした桜の谷に
光る月にはなれはしない
あなたが閉じたその瞳にも
照らして包む月の光
私が残す名残の橋よ
どうかあなたを呼ばないで
今宵も夢にお邪魔しよう
離れぬように
触れないように
二人暮らした桜の谷に
ひらひら積もる花弁の狭間
白い小さな指先に
「さようなら」と
袖を引かれた
今宵も夢にお邪魔しよう
いつか消え行く
いつか散りゆく
二人歩いた桜の下で
ひらひら落ちる月夜の夢よ
赤い小さな唇に
「さようなら」と
触れた気がした
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