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机の写真
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作詞 紅輔 |
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机に突っ伏した写真立てを
ひょいと起こした冬のある日
懐かしい写真の無邪気な笑顔
閉じ込めておくのがもったいないぐらいの
ふと鏡を見るとそこには
うまく笑えない自分がいた
頭の中を疑問がよぎるよ
「どうしたら君みたいな表情ができるの」
先を生きるものにも
後を生きるものに学ぶことがあると気づいた
なくしたと思っていたものは
愚かな自分が捨てていただけなんだ
喜怒哀楽をかけたてんびんが
ブルーサイドに傾いていた
時が過ぎて大きくなった体を
屋根裏の物置に潜り込ませ
ほこりかぶった卒業アルバムを
初めて見返した十七の冬
騒音にまみれるあの廊下は
いやみを聞き流す訓練みたいで
下品に笑う大勢の中
ひきつった顔の僕はどうすればいい
次々に沸いてくる問題も
自分一人で解ける愚問だと気づいた
折りこんだ紙を適当に切って
開いたら綺麗な模様ができるように
どんな気持ちも適当に飾って
人前では花を咲かせたいよ
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