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空襲警報機
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作詞 ろいろい |
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地下鉄の遅延 背広の猫背
社会を恨む朝の特急電車で警報
窓を開けると甲高い悲鳴でサイレンの音
欠伸をした僕ら溜息をついて疲弊した視線は
汚れた未来を見つめている
人の温もりとか愛情だとか言う前に防空壕に走れ
昔は繋いでいた右手も今は他人を指さす為だけのもの
誰かの笑い声 脅迫声明 テロだなんだ
どうせ何もできないなら黙っていてくれないか
人任せは掌返し 騒ぎ立てている
侮辱した奴らは 傷ついた老婆の横で
悪い方はどちらかなんて 呑気に話してる
おもむろに見上げた青空 確かに見えた飛行物体
戦争だ
それは罰か 欲望か 渡るべき運命だろうか
生臭い 兵士たちの声が 足音が地球を壊す歌を歌い始めた
僕らはそれでも傍観者
校舎の桜 青い制服
踏みつけられた靴の跡を拭う
サイレンの音 鳴っていた日の昼過ぎの笑顔
どいつもこいつも癪に触るほど幸せそうだな
死んじまえばいいのに、なんてな
他人のせいにするお約束 理解する脳さえも
ないくせにわかったふりで ああだこうだ喚いている
偽善者も危機の中まだ空気読んで
曖昧を決め込んでいた いらいらすんな、もう消えちまえよ
戦争だ
それは罰か 欲望か 渡るべき運命だろうか
がなり立てた 起動音が街で 人々の神経を削り取っていった
僕らはそれでも傍観者
日に日に増えていったサイレン
呆れ返った奴らは 耳を塞いでうるさがっていた
平穏は続くだろう 誰もが思っていた
それから経って今、残ってるのは
壊れた街と後悔だけ
戦争だ
それは罰か 欲望か 渡るべき運命だろうか
生臭い 人間の血が 欠片が地球の陰に葬られた冷酷な世界
僕らはそれでも傍観者
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