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盆暗
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| 作詞 ろいろい |
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盆暗だと罵られた少年Aの犯罪手記
真っ赤に染まるアスファルト 花束手向ける人
泣き喚く女の人の隣で虚ろ目
少年は手錠を掛けられた 夕日に染まる住宅街
「僕の居場所を奪った奴らの命を奪った」
少年は取調室で躁鬱気味に吐いた
悪いことは悪いこと 怒鳴られて檻に入る
いつ出られるかはわからない
出られるかもわからない
傷がつけば後ろ指さされる
お前がやっただなんて
それならこの胸に刻まれた数々の傷はどうなる
血を流さなけりゃ 全てがまた振り出しになる
僕を殺したのは誰だ この中にいる誰かだ
僕を殺すなと叫んだ 僕の心を殺すな
神様恨み辛み 人間の野心欲求に爪噛み
せめて青い空だけ見せてよ せがんだ闇底のヒエラルキー
とうとう信じるものたちも盗まれて失くして
この身にはもうなにもありゃしない
だから奪ったんだ 人間の証
少年Aの犯罪手記は真っ黒になった
左利きの精一杯の書き跡として
ある日の1ページ それは実行の日
やってやると一言 赤いサインペンで殴り書き
少年は反撃心を燃え尽きるまで燃やし続けて
それはまるでテロリズム 臆病者のテロリズム
日記には書いてあった
「全て終えたら死ぬ気なんだ」と
最低最悪な人生の最後に色濃い赤を
神様恨み辛み 周りのけたたましい嘲笑い
美しいゲームに例えて 踏み滲まれたアイロニー
とうとう愛していたものたちも破かれて砕かれて
この身にはもうなにもありゃしない
だから奪ったんだ 人間の証
叩いたら叩かれる 蹴り飛ばしたら蹴り飛ばされる
悪魔扱いされる 僕の目は全てを悪魔だと思う
誰が正しいか分からなくなる だからなにしてもよく思える
気がついたらもう遅くて僕はナイフを持って立っていた
でもそれで人間失格なら
この胸の傷はどうしてくれる
同じくらいに傷ついたよ でも死んでないから所詮心だから
誰も裁かれはしない 誰だ 僕の心を殺した奴は
僕を殺したのは誰だ
神様恨み辛み 人間の欺き嘘に逃亡
せめてこの目で青い空を 見させてくださいアミニズム
いよいよ信じるものたちも愛したものたちも空っぽだ
この身にはなにもありゃしない
自制心も 理性も 自己尊重心も
盆暗だと罵られた躁鬱気味の少年Aは
平和な夕暮れ時 血塗れのナイフを持ち立っていた
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