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見えない料理
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作詞 マギー農場 |
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どうやら僕は道に迷ってしまったみたいだ
さぁ困ったなと さまようこと15分
気がつくと一軒のブラジル料理屋の店の前に立っていたんだ
辺りは何もないし ちょうど腹が空いていたので
思いきって入ってみることにした
「ようこそ田舎の店へ」 「お席はどうぞこちらです」
少し薄暗い一風変わった店内に 客は僕一人
あとは背の高い黒人のシェフだけ
メインはブラジル料理だが 他にもリクエストがあれば
何だって作ってくれるらしい
メニューを渡されたあと 食前のワインと
この店オススメの料理をお願いしますと頼んだ
「見てくれなどは気にせずに」 「ただ驚く顔が見たいだけ」
シェフの言った意味がわからず とりあえず待つこと30分
ワインはなかなか出てこない すいませんと言うが返事はない
代わりに店の奥の方から サッカー中継のTVの音が聞こえる
すると急に喉が潤ってきて 何も飲んでないのに
ワインの味が口いっぱいに広がっていく
「ワインはお口に合いましたか」 「もう少しお待ち下さいね」
僕は何が起きたのかわからず ただただその場を動けないまま
気づくとシェフが料理を運んできた
僕はただただその料理を見て驚いた
だって皿の上には 料理も何も乗ってないんだから
シェフはただただ申し訳なさそうに
「当店自慢の一品ですが、お口に合いますかどうか」
ナイフとフォークを渡され 僕はポカンと口が開いたまま
すると突然お腹が膨れ上がってきて 口の中がすでに
何だかわからない食べ物でいっぱいになっていく
サッと顔を上げると シェフはニヤリと笑っている
僕はもうパニックになり とにかくそのまま店を飛び出した
外に出ると僕の体は 何ともなかったかのように
そして振り返ると その店はあとかたもなく消えていた
何の夢を見ているのか 辺りは静まりかえってる
それからしばらくして 夜の街をさまよってるうちに
一軒の中華料理屋にたどり着いた
さっきの店での出来事が 頭から離れない僕は迷ったが
もう空腹には耐えられそうにない
背に腹は変えられないので 仕方なく店に入ると
なぜか中は薄暗い そして僕は愕然とした
「ようこそ田舎の店へ」 「お席はどうぞこちらです」
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