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過去を巡る
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作詞 つだけんと |
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もしもこの世界のすべて 優しさで出来ていたら
その心が壊れることも きっと無かっただろうな
もしもその言葉すべて 嘘じゃなかったのなら
眠れぬ夜を過ごすことなく かえって分かりやすいよ
思い出せる過去は 嫌な記憶ばかり
泣いて挫けて こんな陰惨な僕に成り下がり
きっと楽しいことも あったはずだが
笑いあった夏の夕景 僕らはその日陰に今もいるよ
楽器も出来ないのにバンドを 組んだことがあった
おまけに歌も下手くそで すぐに解散しちゃったな
だけど 詩はいくつも書いた 馬鹿にされたけれど
名も無いその詩たちは 今も僕を支えている
あの頃の僕はお人好しだったのかもな
すべて疑う今では 考えられないほど羨ましい
まさか こんなにも誰かを 信じられることが
人を愛することが 幸せなことだとは思わなかった
無様に生きる僕のまま 地を這って苦虫を噛んで
このまま不器用に終わりたくはない
あの明日を 未だ追いかけている あの昨日を 忘れてなるものか
いつ死んでも構わないと 赤信号の夜を渡る
刃渡り15cmのそれを この胸に突き立てた
脳裡を過ぎるのは 母のぬくもり 父の背の広さ
友と夢を語り合った 青臭い馬鹿なあの頃のこと
こんな僕でも まだ誰かを信じたいと泣いた夜
こんな僕でも 幸せを捜し求めている
無様に生きる僕のまま 地を這って苦虫を噛んで
このまま不器用に終わりたくはない
あの明日を 未だ追いかけている あの昨日を 忘れてなるものか
未だ追いかけている 忘れてなるものか
雨は止む様子もなく 僕の行先には水溜り
今朝の予報は晴れだった 傘も持っていない
大切なものは雨に濡れた 器用にはなれない
こんな失敗ばかりの日々 だからこそ 今の僕がいる
無様に生きる僕のまま 地を這って苦虫を噛んで
このまま不器用に生きていたい
あの明日を 未だ追いかけている あの昨日を 忘れてなるものか
あのナイフを 置いた手が震えてる あの夜を 忘れてなるものか
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