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仮面
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作詞 水無月あんず |
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思い返せば あの頃の私は
無知で馬鹿で純粋でした。
思い直せば ここにいる私は
一体誰なのでしょう。
気づけば私の顔は
見えない仮面で隠されていて
心からの笑顔も 仮面の外し方すら
忘れていたのです。
本当の私は どこですか。
どこへ行ってしまったのですか。
いつの間に行ってしまったのですか。
この仮面は誰のものなのですか。
楽しかった記憶でさえも
閉ざしてしまいたくなるような
そんな夜に 私は怯えていました。
思い直せば ここにある今は幸せなのでしょう。
だけれど思い返して 幸せだと思うあの頃のほうがきっと…。
気づけば 疲れていました。
見えない毛布で隠されていた
心の黒い傷も 疼く深い闇ですら
覆われていました。
本当の心は どこですか。
どこに隠されているのですか。
いつの間に隠されたのですか。
この毛布は誰のものなのですか。
素直な感覚でさえも
全て忘れてしまったような
そんな夜に 私は怯えていました。
何かを手に入れるため
ずっと今まで 進んできました。
けれど私は もっと大切なはずの事を
忘れていくのです。
本当の私は どこですか。
本当の心は どこですか。
いつの間に消えてしまったのですか。
この現在(じかん)は誰のものなのですか。
あの頃の私は もういない。
失った心は戻らない。
そう考えていることが一番怖くて
進みたくなくなるのです。
だから私は閉じこもって
また心を失ってしまう。
しかしそれでも 時間は進むのでした。
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