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孤立無援に咲く花
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作詞 しゅんのあしおと |
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ふと窓にうつったぼくの顔をみたとき
それはすでに自分ではないような気がしていました
どんなに褒めちぎられても
どんなに悲しい顔をされても
どんなに打ちのめされても
ぼくは何も言いませんでした
ぼくの存在意義は小さくなる一方です
やがてそれがすべて消え去ったとき
ぼくはぼくでなくなるのです
決して望んではいない
暗い海の底に
永久に沈んでしまう
いくら歯を食いしばって
一生懸命泳ごうとしても
誰かに助けを求めようとしても
もう手遅れなのです
孤独を愛するあまり
人を愛することができなくなってしまったのです
愛とは無縁の
孤立無援に咲く花が
ぼくをみて笑います
おまえはばかだ おまえはばかだ
ぼくはその花を何度もちぎろうとする
けれどその花がなくなると
ぼくに話しかけてくれるものが
誰もいなくなります
ぼくには死ぬ勇気はありません
人を殺す勇気もありません
他人に殺される勇気もありません
ただ
もしもぼくがぼくでなかったなら
ぼくはぼくを殺して
それからぼくも死ぬでしょう
君にとって
何の役にも立たないぼくは
死んでしまったほうがいいのかもしれません
この世の中で一番嫌いなものは
このぼくなのです
ぼくは雲の切れ間から顔を出した
冬の満月の
突き刺さるような輝きを感じながら
いつまでも
いつまでも泣いているのです
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