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遠吠え
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作詞 弥生丸 |
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明方の薄闇 雲に隠れた月の光
野に咲く華の隣 狼が寄り添う
華が地に首をもたげようと 月は太陽になれず
狼は夜を待たずに 嘆き声を荒げる
「どうか もう悲しまないで 貴方は月夜に雄雄しく吠えて」
命短し華の涙 青い遠吠えにまだ届かぬまま
夜明け前の暗闇 命をとじたその一輪
項垂れた狼は 静かに看取る
最後の言葉が届いたのか 気丈な華は微笑む
狼は涙を堪え 別れを華麗に飾った
「どうか貴方の最期には 月の光が共にあるように
たとえ孤独を生きようとも 私が空からずっと見守りましょう」
同じ時代を共に生き続けた 愛しさと思い出の全てを月が照らしていた
野に消えた華を尊うように 狼は語り継いだ
空飾る月と華へと 毎夜青く吠え続けた
どうか待っていて下さい 孤独を生きる未来だとしても
この命が尽きるまでは 貴方に会いにいけないはずだから
夜がきてこの僕の 遠吠えが聞こえなくなったとき
貴方の隣へいけるから その日を待ちわびながら吠え続けよう
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