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魚とドライフラワー
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作詞 弥生丸 |
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相変わらず干からびた目をしてるな。
久しぶりに会った第一声がそんな言葉か。
相変わらず水々しく新鮮な笑顔変わらずに
お前は独特な匂いで手を振る。
今度会ったら少しだけお前の水をちょうだいよ。
言おうとしたけど俺にはもう根っこなんか無い。
俺は知ってるお前が時々太陽を見上げてた事を。
お前は知ってる俺の喉がいつも乾いてた事を。
お互いに無いものねだりだとわかっていたから、
分け合う事もせず正反対の道を進んで、
再会の時を楽しみにしてるんだ。
久しぶりに見たお前はまるで
死んだ魚みたいな目をしていて見違えた。
そろそろ頭上から伸びる餌に食い付いてみようなんて
似合わない言葉吐いた。
お前が乾いた世界を望む。
それは今までと変わりはしないが何かが壊れた気がしてるよ。
お前は既に乾いちまってる。
俺は知ってる、お前がいつも水より素敵なものを持っていた事。
俺が欲しかった水分は今のお前には見受けられないみたいだ。
お互いに無いものねだりはこの辺でやめにしてみないか?
悪いが俺は大事な事に気付けたみたいだから。
俺は水分を手にいれちゃいない。
だけどもう渇きを感じないよ。
お前の目に映っていたのは美味い餌じゃなく太陽だったじゃないか。
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