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wonder fall
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作詞 加賀井 夜 |
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気付いたら、見慣れない場所。
冗談みたいな御伽の国。
二足歩行の奇妙な生き物が、
我が物顔で歩いてる。
猫が、嗤う。
「お前がこの世界に、」
猫が、嗤う。
「堕ちてきちまったのは、」
猫が、嗤う。
「言うまでもない、」
猫が、嗤う。
「ただの、間違いだったんだ」
やあ、なにしたら良いのか、分かんないや。
何も出来ないし。
ああ、それにしたって、何だったんだあの深い穴は。
洒落になんねえぞ!
何となく気付いたことがある。
僕はきっと、主役にゃなれないんだ。
取り敢えず、仕事教えてくださいよ。
このままじゃいられないよ。
僕は、笑う。
大丈夫、
僕は、笑う。
変わりはないさ。
僕は、笑う。
まあ今までだって、
そして、泣く。
変わらなかったけどね。
やあ、今日もまた、帽子を作るんだ。
狂ったように。
まあ、正気すぎて、つまんないよね、実際。
うん、終わらねえや!
そういえば、そういえば。
どれくらい経ったっけ?
ちょっと待って、ちょっと待って。
帰れないの?
そういえば、そういえば。
いつから居たっけ?
おかしいなあ、おかしいなあ。
帰るって何処にだ?
ああ、僕の作る帽子、要りませんか?
あ、要らないですか?
しょうがないから、自分でかぶってみるよ。
どう? 似合わないか。
猫が、嗤う。
「なあなあ無視すんなって」
猫が、嗤う。
「どうせ逃げらんないよ」
猫が、嗤う。
「俺からは」
僕は、笑う。
ああ、畜生、馬鹿みてえだ!
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