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67年前の今日という日
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作詞 sarai |
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あの日感じた痛み
突如現れた惨劇
作り上げたものが奪われた
黒い雲の中で
それまでは日常だったのに
ただの暑い日だったのに
蝉を追いかけいつものように
弟の手を取って走るんだ
少し早い朝「行ってきます」と
「ねぇ、黒いものが落ちてくるよ」
日差し照る中見えづらいね
見上げた一瞬
嗚呼それはもう
最後の一瞬で
すべてを焼き尽くしたそれは
太陽よりもはるかに強く 早く
すべてを焦がしてしまった
地獄がここじゃないなら
僕はどこをさまよっているの?
日常を消した悪魔の弾丸
痛みに意識をのまれないように
弟の手を握りしめただ
これ以上失わないように
そう、喉の渇き覚えた
川なら近くにあったはずだ
手を離さず引きずりながら
泣かないで 泣かないよう
何もかもが溶けて見えたのは
目がおかしくなってたからじゃないんだ
水に映る僕等の姿は
自分でももう分らなくて
「もう、誰も形ないよ」
泣き叫ぶ力もなくて
すべてが溶けて亡くなって
地獄なんて言葉すら知らなかったのに
川の中浮かんでは沈んで
そうしてすべてが消えた
嗚呼、繋いだ手は離さないから
もう一度だけ目を開きたかった
そんな日があったことを僕らは知っている
今はざわめきあふれるこの場所
それでもたくさんの無念があったんだ
どうか忘れないで
最悪の力がすべてをのみこんだあの日
いくら時が流れても
忘れてはいけないことだから
今が平和であるのは
過去の今を受け、乗り越えた先人殿のおかげだから
祈ることしかできないけれど
繰り返すことは決してないようにするから
それがせめて 後に生きた人間の務め
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