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花
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作詞 文月伊緒 |
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貴女の手をとり駆け回った
目の前に広がる、一面の清い花
欲に捕らわれ、希望を貪る
幼き私の胸に響く貴女の言葉
「取っちゃ駄目よ。生きてる花を大事になさい。」
ならば、せめて見たいわ
「触っちゃ駄目よ。死んでしまったら可哀想だからね。」
私は花をむしり取りました
貴女が隣にいない今
誓いを守り続けることが苦痛でした
貴女の心は、今もあの日のように
美しいですか…?
貴女の手をとり駆け回った
目の前に広がる、一面の清い花
微かに残る、あの日の匂いが
幾度も私に繰り返す貴女の言葉
「取っちゃ駄目よ。生きてる花を大事になさい。」
ならば、せめて見たいわ
「触っちゃ駄目よ。死んでしまったら可哀想だからね。」
私は貴女に見捨てられました
二度と会えない運命を
あの日、本気で望んでいました
悲しみと呼ばれる、痛みの全て
この心から奪ってください…
「取っちゃ駄目よ。生きてる花を大事になさい。」
ならば、せめて見たいわ
「触っちゃ駄目よ。死んでしまったら可哀想だからね。」
私は花に水をやりました
貴女が見せた微笑みも
決して、偽りではなかったと気づきました
愛しいあの人の腕に包み込まれて…
私は花をむしり取りました
あの日のことは消せないけど
二度と、繰り返さない強さを築きました
愛するあの人の腕に包み込まれて…
花、花…気高くも咲き続けて
花…愛しているわ
花、花…儚くも咲き誇れ
花…愛しているわ
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