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さよならの手前
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作詞 条峙 |
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「死にたい」と漏らしてみた
君ならこの痛みを分かってくれると思ったから
「じゃあ死ねば?」と君は言った
「本当に死にたい人はそんなこと言わない」と
それが世間では常識なんだろうね
けれど君なら慰めてくれると思ったから
ああ もう そんなこと言うなんて
さよなら さよなら 僕はこの世界を捨てて逝くよ
嘲り笑った顔共に中指を立てて精一杯の抵抗をしながら
さよなら さよなら 僕はあの世界へと旅立つよ
手首から流れ落ちる血だけが冷たくなった僕のこと温めてくれた
「死にたい」と漏らしてみた
君ならこの痛みを分かってくれると思ったから
「じゃあ死ねば?」と君は言った
御託を並べて助けの手を見殺しにしたんだ
それが君の中の常識なんだろうね
けれど君なら癒してくれると思ったから
ああ もう そんなこと言うなんて
さよなら さよなら 僕はこの世界を捨てて逝くよ
この痛みを文字にして封筒の中にしまって精一杯の抵抗をしながら
さよなら さよなら 僕はあの世界へと旅立つよ
手首から流れ落ちる血だけが冷たくなった僕のこと温めてくれた
「死にたい」と漏らしてみた
誰もいない部屋で言葉は虚しく宙に消えた
「死にたいよ」と返してみた
血が滴り落ちるのを見つめていた、そのとき
ドアが開いて 目を真っ赤にした父さんが
泣きながら「生きてくれ」と怒鳴ってくれた
それだけでとても救われた気がした
大粒の涙がとめどなく零れ落ちていた
「死にたい」と漏らしてみた
泣いてくれた人がいた
それがとても嬉しかった
それがとても嬉しかった
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