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時代
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作詞 SYOTA |
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黒の叫びが 全ての始まりさ
至福の喜びも その苛立ちも
20世紀初頭の 革命歌
彼は 僕にこう叫んだのさ
「時代は移り行くのだろう?
俺も死ぬ間際には それを感じられる
お前の産まれる12年前の冬の深夜零時に」
同じ年の クリスマスに
ラジオから 流れてきた歌がある
翌年の スウィング・ホテルのBGM
僕は その歌が大嫌いだ 君はどうなんだい?
寒い寒い この時代に 寒い寒い クリスマス・ソング
やはり時代は移り変わり 何もかもを覆う
疑惑の目と言う色眼鏡を 僕は手に入れた
あるカウボーイが死んだ年に 僕は産まれた
正しく言えば 名前をつけてもらったんだ
本当ならば そのカウボーイが僕なのに
僕は今さら カウボーイにはなれやしない
揺らして 転がして 見下され
無視される日々が 終わったけど
扉を開けたのは あのカウボーイに
あまりに似ている人だったから 僕は
目を擦り続けたんだ
それからというもの また時代が
移り行く音が 聴こえていた
ただそれは あまりにも短すぎた
それが良かったのか 悪かったのかは
語る者しだいだろうから
僕が叫んでもしょうがないのだろう
たった一つの暗号を 紙に記したよ
1959の2と3の暗号
裕福になるのは 構わない
太りすぎるのも 構わない
虫歯になるのは 許さない
案の定 虫歯になった僕は
海を渡った シックスティーズ
名医はすぐに見つかった 彼らはシャウトしていたよ
今まで聴いた事がない 不思議な音楽は
またも 消費され尽くされてしまった
これで 3回目だよゴッド
確かに時代は 移り行くものだった
ただあまりにも 早すぎるものだった
たくさん人が死んだよ 麻薬か自殺だよ
銃で撃たれるケースよりも やるせなくなるものだよ
僕と同じような歌が 頂点に経った頃
君は 化粧をし始めた
それを良しとしない 若者が
楽器を壊しても 気にしないと
優雅な女王は ディスコへひとっ飛びなのさ
ユーロ・モスクワ・ジャパン・サタデーナイト・アメリカ
僕は死ぬのがとても恐くて 家に引きこもっていた訳じゃない
この奇妙な世界で 共存する事が怖かっただけ
君も 化粧を落としたしね
8回目になった 消費時代
9回目はもうすぐ 消費時代
丸いレコードの役目が 終わるまで
何度 消費され尽くされるのだろう
「時代は移り行くのだろう?
俺の死ぬ間際には それを感じられる」
その言葉に向けられる 疑惑の目も衰えた
悲しい僕の人生より
雨が降りそうな 街角で
傘をさす 僕がいる
道を行く 人ひとりひとりの
顔を見る限り まだ僕は知られていない
もしかしたら 忘れられているだけなのかも
君は僕の先を行き 遂に僕は一人になり
孤独感に襲われて 僕はアパートで眠りについた
天国には君がいる そういうものと僕は思っていた
天国に行けるものと思っていた
僕は地獄の切符を持っていた
地獄についた僕には 会いたい人が山ほどいる
様々な罪を背負った 時代の主人公たちに
会える 僕は幸せだ
時代は常に移り変わる 僕は今地獄にいるよ
でも とても幸せなんだよ
君には 会えなくても構わない
その思いが変わるのは いつになるかはわからない
それがわかれば苦労はない ただ僕は幸せだ
君は天国で一人きり
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