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終了40秒前発幸行星間列車
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作詞 紗散 画宮 |
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全部 終わっちゃう40秒前に 僕の手の幸せ行き切符を
改札口でバラバラにしたら 星に向かって どこまで行こうかなぁ?
偶然座った隣の席のキミは
前会ったときより痩せて見えた
「やあ、元気だった?」 僕の言葉は
まるで聞こえてないみたいにさ
天ノ川 横断手前 木星周辺の駅 横切って
アルタイルと北極星 近いのはどちらだろうねぇ
耳たぶ引っ張って やっと振り向いた 無感情美人 指を追わせて
天窓の奥 バラバラ散った 光の柱 紫オーロラ
全方位 絶景 異次元パノラマ 震える心 触れ合う手と手
また目の合った キミの仏頂面 少しずつ溶かし崩していった涙
やっと泣き止んだキミは
あの頃よりも可愛く見えた
「なんでここに?」聞くから答えたんだ
列車に飛び込んだ 理由を知りたくて
「もう会えないと思っていた」当然だろう
「もう会うべきでは無かった」当然だろう
でも もう一回 もう一回だけキミに会って 話したかったんだ
何が良くて 何がダメだったのか ああ、過去の世迷い言さ
幸せを探しに行くと 笑顔でキミが飛び込んだ
地下鉄の隙間 バラバラになった 人らしい腕が飛んで来たとき
生まれていた焦燥 今なら分かる 追いかけてきて正解だった
一緒に行こうよ あの川の先にキミの幸せがあるんだろう?
天ノ川 横断直前 キミが僕の背を押して
窓の外 無重力へ 沈んでいく 沈んでいく
手はもう届かないんだ 声はもう届かないんだ
なんでなんだ なんでなんだ、なんでなんだ……
幸せ行きの列車を飲み込んだ 光の柱 安らぎの色
心さえバラバラの僕らを繋いで響いた 最後の音
それは強くて でも曖昧で でも聞こえる キミが見える
「こんな幸せ 知っちゃいけないんだ。ごめんなさい、生きて……」
ベッドの上で目覚めた僕と白い天井 消毒の匂い
幾つかバラバラ 足りないパーツを引きずって探すキミとの幸せ
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