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此処に在るのは
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作詞 葉 |
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カラスの鳴く声に 泣き顔くしゃくしゃの帰り道
ぼやけて見えた太陽は 時間のせいか 涙のせいか
カレーライスの匂いと 玄関先のタバコの香り
父と母にわからないように 顔をこすって ごまかした
ありきたりな風景だからこそ
今でも確かに覚えているよ
何度となく繰り返していく度に
何度となく迎えてくれた言葉があるから
時に笑いあったり 傷つけたり 分かり合えたり すれ違ったり
それが家族だと 宝物だと わかるのは遠い先のお話
ただいま おかえり ただいま おかえり
その繰り返しが 幸せなんだね
夕飯の優しさに つられて今日の出来事を話す
幼い言葉の物語は 都合が良くて 格好良かった
少しずつ大きくなるにつれて
その度に気づく感情の連鎖は
その度に手渡した想いを
気づく瞬間があると信じていたからだろう
時に笑いかけたり 叱り付けたり うなずいたり 泣き付かれたり
それが家族だと 宝物だと 分かるのは遠い先のお話
ありがとう ごめんね ありがとう ごめんね
その繰り返しが 今の僕なんだね
過ごした日々は 形になって
伝えた言葉は 心になった
涙もやがて温度になって
自分自身の意味を知った
時は皺を増やして 髪を染めて 腰を丸めて 小さく見せた
いつか居なくなると 会えなくなると 気づいたのは大切だから
ただいま おかえり ありがとう ごめんね
もうあと何回 伝えられるだろう
僕という意味を 伝えられるだろう
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