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〈僕〉の崩壊
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作詞 水無月 四葉 |
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僕の意義 僕の居場所
そんなものは初めからなく
テクスチャの町並みは崩れ
闇に浮かぶ見知らぬ人
この身は0と1が細胞
会話 それは文字の行き来
五感すべて電子支配
頬伝う雫 込み上げる何か
抱きしめたキミの感触
その愛しさでさえも所詮
すべてはただの電子信号
すべて都合のいいことばかり
空はいつも青く澄んで
微笑んだ表情(かお) その瞳は
濁り淀んだ硝子の珠玉
甘く柔らかな時が過ぎても
ずっと気付かないままの私
リアルとイミテーションの狭間
行き来するたび崩壊していく
僕は誰だ 私は誰
アイデンティティー消失して
偽が真で 真が偽で
信頼 それは「取り繕うこと」
私はニセモノなんか要らない
ホンモノしかほしくないのに
手にするのはニセモノばかり
私の中の〈僕〉が壊れた
寂しい そう口にしたら
自分の弱さを曝け出して
無防備になるような気がして
見栄 虚勢 偽の我とか
何もかもが 今にも
音を立てて崩れ落ちる
〈私〉は捨てて〈僕〉に生きた
そして再び〈僕〉を捨てた
あたしは誰 あたしは何
ホンモノなんかいらない
ニセモノはみんな 消えて
その末に残るものが
あたしのみの世界だとしても
ホンモノしかいらない
ニセモノはみんな 消えろ
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