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天気予報
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作詞 N. |
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突き抜ける真っ青 澄み切った日の瞳
足りない酸素 妙に息苦しがる胸
ツンと痛い鼻の奥 のみこめなかった嗚咽
こんな時に限って 空は雨を許さない
柔らかい羊雲がのんびり滑ってゆくわ
早まる足音を引き留めるように
止まらない思考を宥めるように
たまらず走り出した 頬を伝って空気に消えてく涙と
でも気にしないの 何だって 誰だって 気にしないの
何度も転びかけて すんでのところで持ち直してやるんだから
そうやって来たの いつだって どこだって そうやって来た
紺色の袖を 引っ張ったその手
踏んづけた白いライン 揺れるカーテンと机
薄汚れた黒板 淋しく響いた廊下
こんな時に限って 少し懐かしくなる
さっきの羊雲は遠く知らないところへと
私も知らぬどこかへ行けるように
道を振り返ることなどないように
かまわず走り抜けた 頬を伝って空気に消えてく声と
でも気にしないの 何だって 誰だって 気にしないの
何度も転びかけて すんでのところで持ち直してやるんだから
そうやって来たの いつだって どこだって そうやって来た
脳の底まで空っぽになって
爪の先まで軽くなって
目から涙が溢れる 口から声が零れる
そして身体全部から 重い気持ちが流れて抜けてくの
もう何も怖くない 怖くないわ
溶け出した夕陽 過ぎ去った一日
足りない酸素 清清しい深呼吸
乾いた唇なめて ゆっくり歩き出してく
明日の天気予報も 外れたらいいのにな
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