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タマムシ
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作詞 エエ声 |
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竹藪の中であなたと 夕暮れまで鬼ごっこ
門限だとも言わず去った あの日以来あなたは帰らず
鈴虫の音色に浸り 夢うつつにもあなたの幻影
幻聴にも囚われた あの夜の月は綺麗だった
霞みがかった虹色の景色 いくら拭っても
あなたは蜃気楼と共に空に消える
曖昧な 表情に 被さる あなたの心は 玉虫色
徘徊を 夜更けに 繰り返し あなたはわたしに 手を振って微笑む
茜空に浮く月がさ 風に流され沈む陽に
彼女の細い影は ますます長く伸びていった
僻事に似た遊びで戯れた 少年時代は
色褪せ錆びて塵や芥になり積もる
篝火の 火の粉が 舞う夜 松明掲げて できた影
ゆらゆらと 光に 群がる 玉虫の薄羽に みとれては夢に堕ちる
表は鈍色 裏は朽葉 縦は桔梗 横は千歳緑 移ろい変わる色合いに
横を向き 下を向き 上を見上げ 振り返り 足元を失い
未だここにひとり立ち呆け
曖昧な 表情で わからない あなたの心は 玉虫色
徘徊は 無意味と 知った日には あなたはわたしに 手を振って別れ去った
ただすすり泣いた 憐憫の情に勝てないでいた
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