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笑顔
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作詞 メリー |
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今 目の前にたたずむ
女の笑顔
はにかんだ頬の赤るみに浮かぶ
血管には 何が巡る
きっと物の怪
怨念の類だな
どす黒い
感情の象徴だ
宗教的な魅力だ
あながち間違いではないだろう
にきびの跡が 光の加減で
心霊写真みたいな
ひとの顔に見える
僕に哲学の心得はないが
好からぬものであることはわかる
どんな尊いものを
養分に変えて
その表情つくってんだろ
ただ
時に僕はこの女が
僕自身である結論に至る
愛嬌のある笑窪に溜まるのは
黄ばんだ妬みだ
昔の人は言いました
桜の下には死体が埋まると
だからじゃないが
この女が
薄い布の下に隠すものを
掘り起こしてみようか
ああ もうなんか一周して
逆に愛しいよ
そう
時に僕はこの女を
愛してるという結論に至る
至ってしまう
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