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カナリア
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作詞 熙流華 |
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失われていく声も
ノイズ混じりのブレスも
このまま全てが薄れたら
私の生き甲斐も消え行く
綺麗な歌声で囁いて
美しい金色(こんじき)が似合ってるでしょう?
皆が私に目を向けるの
店先で私を買い取ってく
自由なら嬉しいわ
放し飼いなんて理想じゃない?
でも実際 叶わない
カゴに閉じ込められ…
飛び回ることも出来ず
出して、と言うことも出来ず
貴方は無邪気に笑いながら
私の美声に酔い痴(し)れる…
最初は私に付きっきりで
他には見向きもしなかったけれど
何時かは私に飽きてきたの
人など所詮はそんなものよ
昔のは投げ捨てて
新しいモノを買ってきた
流行なんて知らないけど
「ワタシハツカイステ…?」
何もかもが色褪せて
命も結局儚く
壊れたオモチャのようにただ
取り替えられ忘れ去られる…
「美しい声を聴いて。」
「そんなもの聴き飽きたよ。」
ドウシテミンナ、ワタシヲタイセツニシテクレナイノ?
ヒトの都合で連れてかれ
ヒトの都合で売り飛ばされ
それでも別に良いと思えた
私の声を聴いてくれるなら…
美しいこの美声も
美しいこの金色(こんじき)も
評価するものが居なければ
ただ朽ち果て、錆び付いてゆく…
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